劇場で齋藤丈二さんのギターの音が響きだすと、始まる、という気持ちになる。
今回は公演終了後にも、頭のなかで丈二さんのつくってくれたエンディングの曲が流れている。
全部がいい曲でした、CDにして家でずっと聴きたいくらい、と打ち上げでわたしが言うと丈二さんは「あっはっはっは!」と大笑いした。なんで笑うのなんで。ほんとうなのに。
写真は引き続き、
午後から雨になるでしょうプロデュース 朗読公演
「クライマガコのための遁走曲(フーガ)」
本田光さんに撮って頂いた舞台写真からもう一枚。
短編「あめのま」より。出演は浅倉万莉藻。
少年が箱のなかに部屋をつくるという童話のような短編です。
これがいちばん好きでしたと言ってくださった方々、ありがとうございます。
まりちゃんの深い声で、ぞくぞくするすてきな作品に仕上がったと思います。
子供の話だからか、なぜか<過去>自分が経験したことのように感じた、という方や、朗読を聴いている<現在>自分の経験となって、ラストの短編「ときじくのかぐのこのみ」で、自分の大切な懐かしいものに出会え、涙が出た、という方もいました。
そのように感じていただき、とてもしあわせな作品でした。
ラストの短編の方は浅倉万莉藻+日替わりゲストの朗読で、三者三様にきれいな女優たちが、打ち上げで三者三様な言い方で同じこと、「もお! たいへんだった!」「たのしかったけど」と笑っていてうれしかった。
重たい荷物を軽々持っていただいたこと、村井美波子、金沢沙耶、真美子に感謝。
そういえばアンケートに、
「本と本がけっこんして赤ちゃんが生まれるところがおもしろかったです」
と子供のお客様が書いてくれていて、これが、(ゲストの)台詞の一部でありそういうシーンがあるわけではないのですが、きっと聴いていて、「見えた」のだろうな、と思い、いつもながら若い脳の想像力には感心します。
どんな絵なのだろうな。すてきなのでしょうね。