午後から雨になるでしょう

「酒と肴」のブログ記事一覧

美容院に行ってきた

 

豆苗、久しぶりに買った。すくすく伸びる緑を見るのはいいものですね、美味しいしね。

 

もう先週のことだけど、美容院に行って来た。美容院も、二か月ぶり。

わたしが長年通っているお店は、いま住む家から少し遠いのだ。そしていま、わたしの髪なんてほんとどうでもいい、不要不急もいいところだからね……人にも会わないし。

それでなかなか行けなかった、と、いうのもあるけれど、その前にお店が「緊急事態宣言」が出るより少し早く、一か月、お休みにしていたこともある。

美容師さんから連絡を頂いたときはびっくりして、心配もした。

もともとかなり早めから、きちんと対策をしてくれていたお店だったから、休まなくてもいいのに、と思った。

悲しく思い出していた。

震災の時は被災地に、ボランティアで行っていた美容師さんたちだ。

「訪問美容」といって、介護施設や個人の家での仕事を受けている美容師さんもいらっしゃる。(これ、ほんとうにありがたいんだよな。母もお世話になった……)

世の中にいつも貢献してきた美容師さんたちに、こんな時、窮地に陥ってほしくない。

 

でもその休業期間中、しっかり準備をしていたらしい。

行ってみたらすごかった。できる対策は全部やってる!

美容師さんたちはマスクにフェイスガードをして、席の間は仕切りを設け使うごとに消毒して「消毒済み」の札を置く。

息苦しいかな、とはじめは気の毒に思ったけど、でもフェイスガードつけた美容師さんたちは、格好良かった。

 

そしてわかっていたけど、わたしのクソどうでもいい髪も、ちゃんとしてもらうとさっぱりした、と一言ではすまないような、なにか気持ちが切り替わって、しゃんとなる。

いつも思う。すごい仕事だなぁと。

いつか美容師さんの話を書きたいんだけど……地球を救う美容師さんたちの話だ、ハサミで。いや誰も読みたくないか。

 


吉永亜矢(2020年06月10日) カテゴリー:

電車に乗り、母に会い、

 

きょうは爽やかな天気ですね。うちで仕事しているだけでも、なんとなしに落ち着きます。ちょっとサボりにここへきました。

 

24日日曜、なんとまぁ二ヶ月ぶりに、母との面会が叶いました。

母がお世話になっている施設(いわゆる「有料老人ホーム」です)では制限付きの面会を設けてくださることになり、三十分間だけ、面談室で(ほかもちろんもろもろの対策とった上)。一家族二名までということで弟と二人で行って来ました。

 

母は……母なりにがんばりにがんばっていたのですが、今月入ってからくらいにぷすぷすいいはじめ(それも当然ですが)。

めまいやパニック発作を引き起こして看護師さんから電話を頂いたり、本人からのメールも訴えが続き、どん暗いメールも……

わたしはどうすることもできず。家にいた頃の、一番きつかったときのことを思い出してしまったり。

やっと少し穏やかに過ごせるようになってきていたのに……こんな形で崩れてしまうのかと思うと……なにかもう耐えがたく。

そんな状況だったので面会のお知らせはほんとうにありがたかった。

でも会っても散歩もさせてあげられないし……部屋の片づけすらできず(衣がえの時期でこの間は服を送ったりしてはいて)……といろいろ思ってしまうのだが、母の方は「会える」というだけで気持ちが少し上向いたようで、思ったよりは元気で、笑顔で会えました。

改めて、職員さんみなさまに感謝です……そして母にも感謝。

 

しかしもちろんまたいつでも会えるというわけにはいかないので……

今後のことを思うと苦悩は続きます。が、無事に会えたことをいまは喜びたい。

まだまだ施設・病院で、家族と面会できない方々も多いと思う。みんな早く会えますように。でも介護士さんたちや看護師さんたちのことを思うと、うーん、難しいですねほんとうに。

 

わたしは、電車に乗ったのも二ヶ月ぶりでした。

(もともと家で仕事しているけど、打ち合わせもオンラインなので)

わたしの家から母のいる方へ向かう電車は行きも帰りもたいがい空いているので、怖くはなかったけど、久しぶり過ぎて、「揺れる……」「景色が横に流れて行くのだな……」とかいちいち思ってしまった。

窓を見てると眩しくて目をつむり、自分がいまうれしいのか悲しいのか切ないのか不安なのかよくわからず、「でも、いい乗り物だよ、電車」とただ思った。

 

★ゴゴアメ2019年12月の朗読公演の写真展、「常設中」です。上のボタン、またはこちらから

 


吉永亜矢(2020年05月30日) カテゴリー:

あじさい

 

ニュース見たら腹立って、何もかも嫌になりますが、怒ってばかりも疲れますね。

と光さんがメールをくれた。ゴゴアメの写真をいつも撮ってくれている本田光さんである。

ふと思い出してメールをくれ、とてもうれしかった。

わたしは腹を立てる気力さえなくなり、何をしていても悲しくなるばかり……になっていたから。

メールで少しお喋りをした。

家で映画を観ているという話から、「イエスタデイ」をおすすめしてもらったので、さっそく観てみた。

なにかたのしいのが観たかったところだ。

「ビートルズのない世界線」になぜか来てしまった(ぼくだけがビートルズを知っている!)という、まぁほんとそれだけではあるんだけど、ビートルズの名曲の数々とファンタスティックな映像が心地良く、すてきな映画だった。ほんとうは映画館でポップコーンを食べながら観るのにふさわしい映画だ(オッフ……!)

そう、いまこの状況で観ると、笑いながらもなんだか、胸に迫るものがあった。

 

いまや現実が、不条理な世界線に来てしまった……みたいだものね。(と、光さんにメールした)

時々、想像してしまう。目が覚めたら元の世界に戻っていて、この長い悪夢のことを、夫を相手にたどたどしく話すのだ。

「よく覚えてないんだけど……未知のウィルスが猛威をふるっている世界線で」「疫病! 怖!」

「感染防止のために人が距離をとるしかなくて……」「きつそうだね……」

「首相は一世帯に2枚布マスクを配って……」「なんで2枚!?」

ホントわけわからないことばっかりだった、と笑いながら、でもたぶん泣きながら話し、最後に「ほんとうに、怖かった」って言うだろうな。

……オッ……フ……

 

胃に来る日々です。少しの仕事と、手間が増えてなんだか時間とられる家事以外の何もできず苦しい。しかし、日々、がんばってなるべく「何もしない」ということをしているわけでもあります。これ……性に合わないよ……何かするよりしないというのはこれほどキツいことだったかと思わされてる。自分にいまできることといえば署名やささやかな寄付くらいで……

医療、介護、それから休業せざるを得ず危機に陥っているさまざまな業種を支援するための寄付、クラウドファンディングが立ち上がってきていますが、ひとつだけ、ここに書かせてください。

 

ゴゴアメ公演を何回も行ってきた、APOCシアターさんが参加しているクラウドファンディング、「小劇場エイド基金」です。

支援はまだまだ足りないところだと思います。

ゴゴアメ公演にいらしてくださったみなさま、もしも、ああ、すてきな会場だよね! と思い出してくださったらどうかこちらをご覧になってくださいますよう、お願いいたします。

 

https://motion-gallery.net/projects/shogekijo-aid

 

↓そのAPOCシアターさんでの公演の、そして本田光さん撮影の写真展です。

 

★ゴゴアメ2019年12月の朗読公演の写真展、「常設中」です。上のボタン、またはこちらから

 

 


吉永亜矢(2020年05月21日) カテゴリー:

5月になった

 

なんと5月である。

写真は4月のある、風の強い日。買い物に出たときのもの。

いつの間にか空を見あげることも忘れてしまっていたみたいで、気がついたら花水木が満開だった。

母にメールでこの写真を送ったら、よろこんでくれた。こんな写真見ても、外に出られないのが悲しくなるだけかなぁなどと送るまで悩んだが、よかった。

これほど長く会えなかったことはない。けど、母はがんばり続けてくれている。

もちろんそれは職員さんたち看護師さんたちががんばり続けてくれているおかげでもある。

もう……感謝という言葉では足りないよ……

自分のことばかりではなく医療、介護の現場のいろいろな報道やまたは報道されないことについて日々たくさんのことを思い、考えますが思いはぐちゃぐちゃです。胸が張り裂けそう……なので、この話はここまで。

 

時間はあるはず、なのだが、時間がどこかへするすると逃げていってるらしい。

窓開けて換気をしている間に外へ逃げてるのかもね。(冗談ですよ。まだ正気です。いやだいぶ正気を失いつつあるかもしれないなとよく思うけども。あなただってそうでしょう?)

食事して洗い物して掃除して手を洗って手を洗って、落ち着かないけどなんとかすこし仕事して(やっと集中してきたなぁというほんの短い時間が一番のしあわせ)、食事して洗い物して掃除して手を洗って手を洗うともう夕方でその頃はなぜかフラフラにくたびれている。

本があまり読めなくて。時間さえあれば本読んでいるのがしあわせだったのだけど。残念ながらいまは集中力が保てない。

それで思ったのだけど、読書は自分の頭の中でイメージしていく作業で、そこが醍醐味なのだけど、映画観るのってもちろん自分の頭と心をつかうけど、でもどっちかというとこう、身を委ねるのが大事、ってとこがあるじゃない?

実はわたしはそれがすこし苦手なのです。

でもいまは「現実逃避」から、身を委ねることがやりやすいみたいで、だからけっこう映画は観てる。

この数年は母の介護で忙しくなかなか映画館に行けなかったので、観てない映画は山ほどあってネタに困らないし。

あまり選ばずに、あんなのもこんなのも、と相当な雑食で観てます。

観はじめはたいがい、「あ、いま顔触ったな……」とか「近!」とか「人、多!」とか余計なことに気をとられるのだけど、そのうち現実を忘れ作品世界にどっぷり浸かっている。それがどんな世界でも。

自信もって言える。わたしはすごくいいお客さんです。

で、なにが面白かったか、というと、みなさんもう既に観ているものを書くのは面白くないかなぁと思うけど、そのうちまた書きます。

 

 

★ゴゴアメ2019年12月の朗読公演の写真展、「常設中」です。上のボタン、またはこちらから


吉永亜矢(2020年05月03日) カテゴリー:

4月7日に

 

おととい7日に「緊急事態宣言」発令。七都道府県対象、5月6日まで。

わたしの暮らす東京都と、母のいる神奈川県も入っている。

 

先週は毎日のように悩んでた……たぶんこの状況では……と思ったとおり、母がお世話になっている介護施設も緊急以外、一切、面会禁止となった。ならなかったとしてももう面会は厳しいと思った。

いろいろ考えたけど結局、施設に電話で許可を得てから3日金曜、母に届けものだけしてきた。(事務所に預け、本人に渡してもらえる)

ちょうど事務所に施設長さんがいらっしゃったので、よろしくお願いしますと頭を下げてきた。

本人、わたしが現れずだとかえって不安になるかとも思ったのだが、あとからメールでことのほかよろこんでくれたようだった。
届けものの小銭入れ(自販機で飲み物を買うための)がかわいいとか、ささやかなことでうれしそうだった。

なので、行けてよかった。しかしこれでもう当面、届け物にも行かないと決めていた。行くだけで緊張してしまう。ウィルスを運んでしまわないかと……

もちろん細心の注意をはらっているが。だから緊張する。

先々週(3月26日)短い面会に行ったとき、別れぎわに、母の方から拳のぐーを出してくれたことを思い出す。

この間に何度か、わたしが拳をぶつけあうのをやったから、覚えてくれたのだ。

2月に面会制限になった時はここまで積み上げてきたものが、あっけなくゼロになったと思っていたけど、そうではないのかもしれない、と思うようになった。なくなったのではない。積み上げてきたものはあって。だからいまがあるのかもしれない。そう思いたいのだ。

それからいまも。マイナスばかりじゃない。いまも未来へなにかを積み上げているはずなのだ。

 

話題を変えます。

写真の、とてもきれいな表紙のこの本は……

「アルジェリア、シャラ通りの小さな書店」カウテル・アディミ 訳/平田紀之 (作品社)

もうだいぶ前に読んで、ここで紹介したいと思っていたのに、それはもういろいろなことがあって……あり続けるのでね……でもたまには本の話でも、と。

本屋さんの話、というだけでもう読みたくなる、という方々はぜひ!

史実に基づいた小説。カミュの小説を出版し、売った若き本屋の物語と、時を経て潰れてしまったその店を解体しに来る若者の物語が交錯する。(この若者が『本嫌い』なのが面白い)

本屋の物語は『日記』の形で、読むわたしに直接語りかけてくる。戦争の影も、人々が引き裂かれていくさまも、「知らない時代の知らない国の話」ではなく「いまここにある」物語に思えてくる。

良い映画を観ているようでもあった。(映画化されたらいいのにな)

また書きます。時々ひっそり、覗きに来てくださるとうれしいです。

 

★ゴゴアメ2019年12月の朗読公演の写真展は上のボタンか、またはこちらから


吉永亜矢(2020年04月09日) カテゴリー: