「仕事本 わたしたちの緊急事態日記」(左右社)これ、おもしろかったです。いや、おもしろいっていうのはなんですが、それでも。
今年の4月の、いろいろな職業の方々の日記。なんと77人分、分厚いです。
休業せざるを得なかった方々、いつも以上に働かざるを得なかった方々……
とまどい、不安、焦り、怒り、悲しみ……
ほんとうにさまざまなのですが、その一人ひとりの『声』に耳を傾けている時間はわたしにとって、良いものでした。
この頃、こうやってブログに自分のことなんか書くより、いまはひとの話を聞きたいよ、と思うのだが、なんせひとに会わないからね!
そしてでも、自分の周りにいない職業の方や、逆にスーパーの店員さんや配達の方などごく身近で支えてもらっている方々にも、話を聞くってことはなかなかない。だからおもしろかった。
当然「そうなんだ」と驚かされることもたくさんあったけど、「ほんとうにねえ」と頷きたくなることも多かった。
そして全員を尊敬した。
日記は4月限定なので、ふっつりすべて途切れる。みなさんその後どうしているだろう、と気になる。
最近は世の中が嫌になることが多い(とことん!)けど、世の中はほんとうは、尊敬できる人たちでいっぱいなのだ。
わたしはそれを知っていた。忘れないようにしたい。
新しいウィルスを防ぐ手立てがみつかるまでは残念ながら長い時間がかかるのだというのはわかった、でもみんなが尊敬しあえる世の中にはいますぐなれるはずだ。いますぐそうなりますように。