前にちょっとここに書いた、舞台「わたしを離さないで」観て来ました!
なんかノリでチケットとっちゃったけど、いまか・・・いまなのか、とまた思い。どうなのかなぁ、失敗したかなぁとだいぶ思ったりもしたのですが・・・これが、よかった観られて!
しかしなんと休憩(二回)入れて約4時間! やー年寄にはツライよ。と思ったけど、席が良くて首を痛めずにすみました(セーフ)。そしておかげで、いったん現実のなにもかもを忘れられて、良い時間を過ごせたと思う。
蜷川演出、今回はよかった!(今回はってつまりアレね。「熊」より、っていう。むむむ)
とても静かで抑制されていて。(んでも、やっぱりってとこもあるんだけども)
冒頭から、非常に美しい学校のセットが出るところまでが特にすばらしく。
ヘールシャムの生徒たちが舞台奥から駆けて来るスローモーション、ここだけでも観てー! と叫びたくなるくらいだった。(客席でそんなこと言っても、はい観てますよ、って話ですね)
倉持裕脚本でどんな世界になるのか・・・というのに興味あったのですが、かなり原作に忠実で、なるほどーと唸りつつ、それがとてもよかったです。
小説の舞台を日本に移していて(!)、でも考えたら隔離された世界の話だから、問題ないよなと。
で、尺が長くなるのも当然かと。小説が長いですからね。でも飽きなかったし、終わる頃は舞台の世界にはまりこんでいて、ほんとに現実感がなくなるほどでした。
改めてやはりこの作品は小説でしか表現できないものだとも思ったのですが。
特にこの小説の核となるものが、映画や舞台ではどうやっても単に「設定」となってしまうのがどうかとわたしは思って。「設定」は「設定」じゃないかというかもしれないけど。なんというか・・・、考えると面白い・・・。(ところでわたし、あの映画が面白かったから、舞台も観てみようかと思えたところがある。実際、本作も「視覚化」に関してはあの映画のおかげがだいぶあるように見えた)
でも小説とは(そして映画とも違う)別の力も持っている、と思える作品だった。
言葉がちゃんと届き、ひりひり痛ましく、静かに悲しかった。
そして4時間ほぼ若い3人の芝居(多部未華子、三浦涼介、木村文乃)となるのに、あんな大きな舞台で緊張感緩むことなく、すごい若者たちだなーとそれにも感激した。
ところで彩の国さいたま、なんにもなさ過ぎる!
チケット代も高いのに・・・大きな劇場での観劇ってもうちょっと芝居以外の部分も、大事にして欲しいと思う。4時間もあって、なにも食べられないのはお客さんが気の毒。街中で近くになんでもあれば別だけど、コンビニもかなり距離があるし。休憩でコンビニまで走ってる方もいたけど、間に合ったのだろうか。(ロビーに販売コーナーがあるけど、メニュー少ない)
ニナガワさんそこも考えてよ! と思うわたしでした。
というわたしはシッカリ食料携帯。
あやパン(くるみ、レーズン、全粒粉入り。これがいま、いちばんお気に入り)に思いつきで、生ハムとルッコラをのせて、ラップでくるんだだけなんだけど、おいしかった。ちょっと人に食べてみてほしいっていう気に。