午後から雨になるでしょうプロデュース#4
「カナタの石」
2013年9月18日(水)→22日(日) APOCシアター
チケット発売中! 公演詳細、ご予約は上の「カナタの石」ボタンから。またはこちらからでも。
なお客席数の少ない公演のため、なるべくお早めのご予約をお願いいたします。
さて出演者ご紹介の前に、今回、演出にお迎えした大澤遊さんを改めてご紹介したいと思いまして、吉永からメールでインタビューをお願いしました。
2回に分けて掲載いたします。
一回目は吉永との「出会い編」というところから。
大澤遊 プロフィール
1980 年生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒。
演出助手として多くの舞台作品に携わる。
演出家としては自身の主宰する演劇ユニット「空っぽ人間<EMPTY PERSONS> 」で活動を続けており、アクセル・ハッケの絵本シリーズ(演出と構成も)や谷川俊太郎戯曲などを手掛けてきた。ほか、外部演出作品も精力的に活動中。
舞台空間の作り方への斬新なアイディアと透明感のある演出は小劇場で異彩を放つ。
また、日本酒好き。
――忙しいところすみません、メールインタビュー、よろしくお願いします。
はじめの質問。きょうはなにか、たのしいことありましたか・・・?
ふふ。まだ午前中ですしね、今日はこれから楽しい事が待っていると信じています。
あ、毎日稽古場へ自転車で通うのはとっても楽しい事です。
通り慣れない道を通るから発見がたくさんあって。
――吉永が2008年の空っぽ人間公演「僕の王様」を拝見して、その企画と演出にとても惹かれ、会ってお話させていただいたのが遊さんとの出会いになります。あのときは見ず知らずのわたしからの連絡、それも仕事の依頼でもなく「ただ会って話したい」というすごく怪しい話に、気持ちよく会ってくださり、ほんとうにありがとうございました。そのときお聞きしましたがあらためて......。
絵本を舞台化するという案はどんなふうに思いつかれたのですか?
よく会いましたよね(笑)喫茶店のテーブルの上におおきな本が置いてあった。それが目印。
その時そんな話もしてましたか(笑)
どんなふうに...... 「僕の王様」より前は絵本を題材にしたことは一度もなかったんですが、あの時は本当に偶然「ちいさなちいさな王様」という本に出会って、そこに描かれている世界がとても好きで、自分が演劇をやっているからか、これを舞台にしてみたいなぁと。それがはじまりです。それから絵本とか童話の世界の面白さに気付き、続けています。
子供の頃には気付かなかった面白さが大人になって改めて読んでみると本の中にいっぱい書かれている。まぁ僕が大人かというと、それはどうかと思いますが(笑)
こんな話でした?
――ええ、そんな話でした。目印はゾーヴァの絵の「王様」とは別の本、「少年のころ」でしたね。その出会いからこの数年、遊さんの演出する作品や、演出助手で参加されている作品を観に行ったり、一緒にお酒をのんで話したりしてきました。芝居のことやお酒のことや、たくさんの会話の中から今回の企画が生まれました。この本にはわたしたちが好きなことや、一緒にのんだお酒も詰まっているとわたしは思っています。(結果かなり酒くさい本に)
初稿は去年の秋に読んでいただきましたが、その最初の印象っていかがでしたか?
こんな話をするとネタバレになっちゃうのかな。上がってきた初稿の中に、僕らが出会う前にメールで話していたポール・オースターの作品のような世界が描かれていて「おっ」と思った事を覚えています。
でそれは今使っている上演台本にももちろんそのシーンは残っていて。シーンだけでなく、なんとなくの全体の雰囲気もオースター作品をにおわせている。これが僕には戦いですね。だってオースターの描く世界好きなんですもん。なんとかしたいじゃないですか。
僕には「酒くさい」作品という印象はありませんけど(笑)
今は初稿がどんなだったかはっきりとは覚えていないのが事実です。すみません。
その時の印象よりも「今でしょっ」。
――はい、今です!
次回はその「今」、進行中の作品についてのお話を。