お待たせしました! (待ってくれてましたかー?)
5月の公演、絵+朗読「クライマガコのイノリとカタリ」の写真展を開催いたします!
ゲネプロ、場当たりに撮っていただいた写真からです。
公演終了後、仕事に追いまくられていたホソノくんがひーひー言いながら、コーナー開設してくれました。(そしてわたしは痺れながら・・・)
上にあたらしいボタンがあります。こちらからもご覧になれます。(一枚ずつ写真をクリックすると大きく見られます)
ぜひぜひお茶でものみながら、甘いものでもつまみながらご覧になっていただけますように。
そして。これらの写真を撮っていただいた、本田光さんをご紹介いたします。
(上の写真は稽古場に来ていただいたときのもの。アシスタントをつとめてくれているのは、光さんのパートナー、ももちゃん)
光さんをわたしは「ぴかる」と呼んでいまして、けっこう長いつきあいになります。
だから書き出すと長くなるのでまたにしますが、前にこのブログにも書いたのだけど、久しぶりにぴかるから連絡をもらったのが、彼が参加したというカメラのワークショップ有志の写真展のご案内で。そこで観せてもらった写真がとっても良くて、思わず、こんどの公演の写真を撮ってもらえないか、とお願いしてしまったのでした。
ぴかるに撮ってもらえるなら、「記録」としてじゃなくていい、なるべくぴかるの作品のように撮ってほしいと思って、そうお願いしました。この公演を最後まで「セッション」にしたいとも思い。
といっても、劇場で、ゲネや場当たりの間に写真を撮ってもらうというのは、多くの制限があり、苦労をおかけするので申し訳ない・・・とも思ったのですが、快諾していただき、すごーくうれしかった。
できあがった写真は「光さんの目」で、その目を通して観る「もうひとつの『クライマガコのイノリとカタリ』」になっていると思います。
以下、出演者紹介と同じようにわたしからメールで質問をさせてもらい、光さんに答えていただいたものです。
★ブログをお読みの方へ、今回の撮影方法など教えてください――
はい。ピントの合う範囲がごくごく狭い写真を撮ろうと思って、明るいレンズで撮っています。
稽古をあらかじめ拝見していて、その時に思いついたんです。
朗読を聴きながら、本の世界に集中して頭の中にイメージを広げて、でも役者さん達の表情にも興味があって、と頭の中でイメージも役者さんも見ている、という二つのことが並行して起こっている感じが面白いと思っていたんですね。
だから、撮影する時にもくっきりしゃっきり全部写っている写真じゃなくて、もっとモワッと薄目を開けて見えているような写真がいいかなと。
本番当日も目をつぶったり、ぼんやり上を向きながらなんとなく役者さん達をご覧になっているお客様多かったですよね。
そんなわけで、明るいレンズを探してまして。
Nikonの古いレンズで、夜景を撮ることを目的とした「ノクト ニッコール」というレンズを借りることが出来ました。
ノクトというのは、ノクターン(夜想曲)からきているそうです。
そして、そういう名前がついたレンズは、Nikonでは他にはなくて、そんな物語性のある道具を使うっていうことも吉永さんの物語を撮影させていただくには向いているような気がして、、、自己満足がほとんどですけど。
とにかく、そのレンズを解放で使うと、やよいさんのおもちゃのピアノを撮った写真のように、一点に集中してあとはふわあーっとボケていくような感じになるんです。
なるべく、役者さんも全部それで撮りたかったのですが、まあ、ピント合わなくて失敗ばかりなんですね。で、オートフォーカスのレンズも使っていますが、解放で撮って、なるべく雰囲気が合うようにしています。
ノクトで撮ると、周辺が暗くなっていたり、明るいところが滲んでいるようになります。
これは、古いレンズの性能的にいえば悪い癖みたいなものですが、癖も味みたいに考えて、よって撮るカットはノクトで撮りました。
うまく伝われば良いなと思ってます。
★公演について、一言ご感想を――
朗読って初めてだったのですが、あんなに面白いものとはっていう感じです。90分あったそうですが、集中していて長さは全然感じなかった、それは凄いことですね。
あと、空間がその場にいて、とても気持ちが良かった。
細野さんの絵と、それを照らす照明の光が美しくて、色と光の粒が天から降ってるみたいに感じられる時があって、あれきっと音もすごいんでしょうね、別空間でしたね。
でも、頭の中には凄く凄くリアルに、物語の中の世界が映像で浮かんでいて。
匂いまでしてくるような、そういう集中できた時間全部が気持ちよかったです。
シリーズ化して欲しいですね。マガコシリーズは是非、見てみたい? 聴きたい?
そんな風に思いました。
――わー考えたらホメルしかない場でホメテいただいて、たいへんすみませんでした!
でも・・・稽古場から、光さんとももちゃんがおもしろがってくれたことが、とても力になりました。
メールを読みながらあらためて、光さんは言葉も持っている方だなと。その言葉を読むと写真がますますおもしろく見えてきます。
ほんとうにありがとうございました!