午後から雨になるでしょう

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お盆

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母の家でお坊さんを迎えたあと、墓参してまた戻ってごはん、行ったり来たりの一日。

お墓参りは午前中、雨が降って涼しかったから、いつもよりだいぶラクだった。ほんと、助かった。

母の家で、なんでもないごはん。とってもなんでもないけど、おいしい。

 

小川洋子「最果てアーケード」(講談社)を読んだ。

奥付の前の頁に、漫画原作として書き下ろされたとあり驚く。小川洋子作品を漫画化って、むずかしそう、すごいこと考えるひとがいるものだ。

連作短編。さいしょは小川洋子らしいモチーフを使った、美しいけれど毒もある、ということもわかりやすい、お話らしいお話なのかな、と思った。

いま、「新潮」誌で連載中の最新短編集がすばらしくて、どうなってしまうんだろう! とすっかり参っちゃっていて。(単行本がまちどおしい)

けれどこちらのほうも、後になるほど深みが増していき、やはり小川洋子は小川洋子であった。

漫画のほうも読んでみようかな。

 

ところで、小説を読むっていうのもなかなか不思議な行動だよなあ、といまさら、思ったりする。

考えるといろいろとフシギなのだが、ひとつには、本を読むのは個人的な経験だということからくるのかも。映画を観るのだって、芝居を観るのだって、個人的な経験に違いないが、本は、誰かと同時に読めるわけじゃないから、特別、個人的に感じる。おもしろかったりおもしろくなかったりするのが、特別、ひとそれぞれな気がする。

だって、ひとによってはたとえばこの小説だって、むずかしく感じたりするだろうと思う。そういうものだ。淡々としていて、何気なさ過ぎる、と思うひとも、いるかも。

と思ったところで、びっくりしてしまうのだ。

なにげなくねーー! って。

ま、ばかみたいだけど、ほんと不思議だと。

なにげないものを書くのって、実はたいへんなことだとこの頃つくづく思ったりして、だからそんなことを考えちゃったのかも。けどそれはまた、別の話で。

 

 


吉永亜矢 (2012年8月16日 10:29)  カテゴリ:
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