観劇の前にちょっとだけ山下公園から海を眺める。
という立地の劇場、贅沢だなあとしみじみ思った。
前にここに書いた、KAAT(神奈川芸術劇場)「暗いところからやってくる」を観てきた。
たのしみにしていたけど、予想以上におもしろかった。
すばらしい作品だった。
日ごろ、いろいろなすばらしい作品に打ちのめされ続けているが、演劇っていうのはなんだろう、生だからだろうか、ガツン! と打たれて、なんだかもう清々しくなってしまったくらいだ。
立ち上がれないが、「あはは、もういいです! このまま移動しまーす!」と陽気に寝たまま背中で這っていきそうである(きもちわるいが)(っていうかどこへ行くのだ)
子供と大人のための芝居、ということで約70分の短い作品、わかりにくいところがなく、たのしめる作品として作り上げられていたけれど、非常に演劇的で、また、本にも演出にも深さがあり、何度も心が揺すられた。役者たちもみんな魅力的だった。
照明と音響もとても巧みに使われており、照明は・・・
客入れ時からこれはどうなることかとわくわくした。
舞台がフラットで(客席は三方囲む形)、開演まで客席も一緒に舞台の明かりを浴びているような状態なのだが、明かりを「気持ちいい」と感じとれるのだ。
やや、と思って天井を見上げると、ものすごい数の照明がギッチリ・・・(きもちわるいほど!)
ああー、なんという贅沢。
でも数だけじゃないのだなあ。
うつくしく、アイディアに満ちた舞台だった。