先日のこと。
電車が新宿駅を過ぎて、「新宿三丁目」で降りるので、次だな、と思ったときに、車内アナウンスが「えーつぎはシオザキ、塩崎です」とはっきり言った。
アナウンスをふだんはあまり気にしていないから、周りの音と一緒にぼんやり耳に入って、突然に自分が抱いた違和感がなにから来るのかわかるまで、少し時間がかかった。
でもとてもはっきり言っていたな、とだけは思い。
間違いはある、わたしもよく間違える。でもよりによってあなた、新宿って言ったあとになぜ。し、しか合ってないし。塩崎って。どこ。
(山梨県でした! あとで調べちゃったよ)
しばしフシギな時間が流れたあと、「たいへん失礼いたしました」とアナウンスが戻ってきた。お詫びを繰り返す声も、やっぱりはっきりしてる気がして、それがまた可笑しかった。どうしてそんなにシッカリしてるのに、シオザキへ行っちゃったの?
新宿三丁目には、劇団tsumazuki no ishiの「ストレジャー彼女」を観に行ったのだった。とても面白い芝居だった。というかわたしはもお、好きなんだなー! これが! と思った。
スズナリで観てきた劇団なので、今回の新宿三丁目の劇場でどうなるだろう、と、少し心配していたのだが、さすがにさすがな演出で。
言葉で説明できるような芝居はつまらなく、まったく説明できないものこそいい芝居だと思うんだけど、tsumazuki no ishiはちゃんといつもそうだ。
あとから思えば、そこが新宿でなく、シオザキかも知れない芝居だった。山梨県にもないシオザキであったかも知れなかった。
って、ちっともわかんないから、シオザキから離れろ? いーや離れない、はなれない、わー! ・・・すみませんまたもやプチ錯乱しました。
ところでわたし、この「ストレジャー彼女」の仮チラシに、「作品イメージ」として書かれていた、詩のような文章がとても気になって(いまでもとってある)、その頃、何度も読み返していた。
たぶんこの文章が書かれたときには、本はまだ書かれていなくて(というのは小劇場では常識で)、実際は、ここに書かれている感じとはとても違う芝居になるのだろうなー、と思っていたけど、やはりそうだった。
それはいいんだけど。なにがどう気になってたか、いまここに書いてもせんないし、なにかが宙に浮いている。シオザキなものが・・・
さてきのうの嵐はひどかったね、みなさん大丈夫でしたか?
わたしはウッカリ一日じゅう仕事してしまった。おそろしー!