光っていたこれは梅の木。
ようやくどこへも出かけないで仕事でき、パソコンにしがみつき。出たり入ったりしながらムキになってパソコン叩いていたのはほんとにばかみたいだった。
まだとり返したいことは残ってる、マナちゃん展にも行けてないし。待ってて、マナちゃーん!
そういえば、最近はなかなか落ち着いて本も読めなかった。忙しかったからだけど、その前から震災後は気持ちが本の世界になかなか入ることができなかった。
そう? 読んでたよどんどん。というのはホンモノの本好きツワモノだと思う。
わたしも活字を読まないと寝つけないたち(古いなこの言い方)だから、なんでも開いてはみてたんだけど。
そんなわたしが、それでもいくつか読み終ったもののひとつ。
小川洋子「人質の朗読会」(中央公論新社)
これ読み出したのは震災のすぐ後(というか「後」というのもなにかそぐわないよねえ)にたまたま読み出して、小川洋子をいま読むのは静かすぎてしまうかなあ、と思ったが、これがいま読むとより感じるところのある作品だった。
現実に起こりえないようなことが現実に起き、見たこともないような景色が目の前に広がってしまえば、空想の翼はめりめりと音をたてて、折れるよなぁ、と思ったけれど、その翼にはたぶん再生能力があるとも思っていた。
生きていくとうのはほんとうに不自由なものだ、歳をとるほどそれがよくわかる。
でも自由にどこへでも行く羽を、誰もが持っているはずで。