吉永です! 写真はサワラとヤスミン、明日香とセイユー荒井靖雄です。
おっきなお子様とちっさな魔女、かわいらしーですね!
カナザー先輩も振り返り記を同時開催中! セーンパイ、センパイがステキになった将来には、わたしがお話してあげますよン♪
さてヨシナガきょうは、お客さんのことを書きたいと思います。
お客さんといっても...それはわたしの友達でもあるのですが、昨秋ゴゴアメのときにお客さんとして来てくれた、ぴかる&ももちゃんに、四篇の短編の中の、藤岡豊作「オドル」という作品を「絵本のようだ」と言ってもらったことが、今回の企画を考える大きなきっかけになりました。
またほかの方でアンケートに「客席に子供たちの笑い声が響くのを聞いて、作家にいつか、子供たちのために作品をつくってみたら、と思った」というようなことを書いてくれたひとがいて、企画は「大人と子供」両方にというものでしたが、背中を押してもらいました。
そんなふうに、作品を観てもらうことで作品にかえってくることが、芝居をつくる魅力のひとつだと思います。
今回はたくさんのお客さまたちに、アンケートやメールにて、いろいろと感じたこと、思ったことを書いていただき、そんなふうにたのしんでいただきたかったので、とてもうれしいし、またわたしも、いろいろとあらたに考えることがたくさん、ある日々です。
作品そのもののことじゃなく、芝居のつくり方のことなんだけど、やはり友であるところのお客さんのひとりが、わたしたちがやってることってつまり、
「かなりの信頼関係と、認め合うチカラと、ユルしあうセンス、率直に自己を省みるチカラ、いろんな素養が要求されるんだなあと」思ったとメールをくれました。
引用許可(リンク許可付)をもらいましたので、ここにそのままの文章を。
ありがとう、さる、あったかくてロックでなおかつ頭のいい絵師さんよ。
その絵師さんとは終演後にちょっと飲めまして、でもあまり長くは話せなかったのですがそれなのに、なんでこううまく言葉にできるかなあ。
わたしが稽古場でみんなに言ってたことってたぶん、こういうことだったよなあと思う。
かなりの信頼関係、認め合うチカラ、ユルしあうセンス、率直に自己を省みるチカラ。
うん、それがすべて、だね。
役者やスタッフとの信頼関係をつくることが演出のいちばんの仕事だし、それだけと言ってもいいくらいだといつも思う。そして共演者同士、演者とスタッフとの信頼関係も必要不可欠。だからみんなの力がいる。互いを認めるというのは、能力のひとつ。ほっといて自然に、認め合うことなんてできないとわたしは思ってる。そうして、ユルしあうのは、センス、だよね。センスもチカラも、鍛えていかないと、芝居はできない。で、ま、いちばんチカラがいるのは率直に自己を省みる、ってことだろうねえ。
わかっていても、何度もしくじって、けどそのたび思い出していくことで、鍛えられるんじゃないかなと、そのようにつまりわたしは「信じて」いる。
サワラとヤスミンのことを、きょうのさいごに。
あの二人のシーンは、大人のお客さんの中で、あそこで泣けた...とか、つよく感じとめてくださった方たちがいて、それはしみじみとうれしかった。
「みんな、ダメ男とつきあったことがあるんだなあ」と思ったり。
ま、照れくさいからふざけてしまうのですが、でも、別れと孤独はふつうの暮らしの中に、あるものですね。
作品全体を、ふつうに暮らしてるひとたちに届けたいと思いつくってきて、届いたのかなと思えたことが、なによりの、この作品のしあわせでした。
わたしなんかは自分のことを「ふつうです」とはあまり胸張って言えない、ロクに社会生活を営めないような人間ですが、それでも、ひとりの生活者ではあり、これからも、生活するひとたちに届くようなものを書きたい、と、そのことは、自分に厳しく追求していきたいと思わされました。
お、ちょっとハズカシイこと書きました、が、ほんとうの気持ちです。
すべての、ご来場いただいたお客さまたちに、改めて感謝を。