金(金沢)です。
公演を終えた後、APOCシアターの夜。
1Fがカフェーになっているので、そこで子供たちからスタッフ・
アンティパスト、サラーダ、フライドポテートーなどが供され、お洒落な立食パーテー風。
ずっと浮かんでいたのは『イル・ポスティーノ』という映画の舞台、たぶんイタリアの漁村だと思うんだけれども、その村の感じを思い出しつつ、千歳船橋であることを忘れて。
7月の頭に稽古突入してから、なんでだろう、駿斗ばかり見ていたような気がする、うう。
ちゃんと全体を見渡そうとしていたはずなんだけれども。
稽古場での日々を振り返ろうとすると、駿斗、駿斗、駿斗。
それってもしかして、恋? んなアホな。
きっと、もう戻れない過去の自分(14歳)に重ねちゃったんだと。
前回ゴゴアメ#1に出演してくれたホリヒロキは、ごめん、そんなに見てなかった。
それは彼が少しだけ駿斗よりも大人だったってこともある。
今回の公演を観てくれた方の感想で、子供の頃を思い出したよ、というのがあって、そうやって自分と照らし合わせながら感情移入して観てもらうということは、一つの正しい観方なのであるが、作り手側の人間がおもっきり感情移入してちゃダメだろ、ん? そのほうがいいのか?
どっちがいいのか、少し考えたくらいではよくわからないがしかし。
駿斗がいい芝居をすれば「ヨシッ!」と自分のことのように喜び、駿斗がダメな時は「ううああ」とがっくし落ち込んだりもして、なかなかスリリングな稽古場でした。
連日の本番中は一番後ろから、やっぱり駿斗を中心に観てたの。
「ガンバレ! そこだ! よし行け!」なんて、こっそり手に汗握る応援したりなんかして。
なのにやっぱりダメな時もあって、本番中なのにうなだれてしまったり。
いったいぜんたい、オレはお前のなんなのだ、うがー。
運動会の応援に駆けつけた保護者かっつうの。
或いは勝馬投票券を握りしめた競馬場のおやじか。
さながらお前さんは4角回ったオグリキャップだ、オグリ! オグリーッ! あ、黙祷。
きっとそういう風に見られてるなんて本人は知らないだろうけど。
言ってないから。
将来、彼が素敵な役者になったら「実は、あの時なあ......」って昔話をするのだ。