なんですかねえ...、まー、そうそう。元気です。伊藤浩樹。
ヒロキのことは前にブログ「酒と肴」のほう(『鶏とオクラのキーマカレー』)に書いた。
わたしの以前のプロデュース公演「シエラザード」の休眠前最後の作品、「探偵青.悪いお別れ」(2005年10月・中目黒ウッディシアター)の主演、「探偵青」役を演じてもらってからのつきあいである。
これはポール・オースターの「幽霊たち」を原作にした劇でした。
イトウヒロキとはほんとうにヘンな役者で、決して巧い役者ではない。わたしなどに役者の巧い、そうでないを決められまいが、わたしの感想としてはそうなのだ。
しかし舞台に立つイトウヒロキはなぜか、お客さんの目と心を奪う力がある、吸引力がある。
たぶんわたしがそういう役者が好きなのだろう(いや、巧い役者も好きです)、これはわたしの作品に出てくれている、ほかの役者たちにも同じく言えるところがある。
ヒロキに比べれば大先輩であるフジクラミノリも同じ、と言うとミノリに殺されそうだが、わたしの感想では、ミノリによく似ているところがある。
ま、ヒロキはミノリよかずうっと不器用である。と書いておくから殺さないでミノリ。
さてそれ以来、彼は舞台に立っておらず、ゴゴアメ(今年10月。中目黒ウッディシアターに帰ってきます)に出演するなら「4年ぶり」になることになり、本人はびびっていたが、わたしだって、4年ぶり。とか言っていたら、ヒロキは今月、Group SO-SO公演に出演して、なんと「3ヶ月ぶりのひと」になり、ここで大きく先に行かれてしまった。
そのSO-SO公演の感想など話しながら、わたしとタキとヒロキとで飲んだ。
話しているとあの芝居がすっかり浮かんできて、また泣くか男二人、と思ったが、なにかあはあは笑いながら飲んだ。
三者三様に疲れてたのだがたのしく、でも珍しくぐでんぐでんになるまで飲み続けずに、早い時間に解散した。またなヒロキ。
いまはヒロキは勤労青年(いや、青年というほど若くないけど)で、毎日汗を流して働き、そして休日は自主映画に出演のため撮影がありこの夏ずっと休みなしらしい。
本人は動けていること、働けていること、すべてがうれしそうである。
日に焼けて、なにか少し逞しくなった気がする。
でもヒロキはヒロキである。
またそんなに急に走って、こけるんじゃないか。
まーゆっくり。ゆっくりいこうやヒロキ。ゆっくりって、ムズカシイんだ。けど、大事だぞ。
と言っても聞いていないんだな。
まあいいか、つまづいたら笑ってあげるから、ダイジョウブ、ダイジョウブ。